森のワークキャンプ
分け入っても分け入っても杉。もしくはヒノキ。
そこは見渡す限り一面の緑の山。 私は右手にナタを握りしめ、手の届く範囲の枝を片っ端から切って回る。無駄に木を傷つけないよう慎重に、枝を落とした後の断面がギザギザにならないよう注意しながら作業を進めなくては。ヒノキの木は硬いので、当たり前ながら一撃では枝が落ちない。枝の根本に刃を入れて少しづつ細く削るようにしていき、自らの重みで下に垂れさがってきたところを一気に切り落とす。理屈では分かっていても思ったようにはうまくいかず、切り口が汚くてガッカリする。ごめんよ、と木に向かって謝ってから、さて次の枝を目指して斜面を下る。今度の枝もこ手ごわそうだ。 作業はひたすらこの繰り返し。やってもやってもなくなることがない枝の波に愕然としながらも、少し休憩をと思い遠くを見れば、そこは赤や黄色が美しい紅葉の山である。 先週の3連休、東京都は西多摩郡檜原村の山に籠っておりました。なんだかここのところ奥多摩方面に縁があるようだ。アウトドア仲間のmkk女史に誘われて、Shall we forest?という名前の団体が運営するワークキャンプに参加していたのです。Shall we forest TOKYOは、林業体験を通じて森の未来を考える森林ボランティアで、年に数回、林業体験のイベントを運営している。前述の枝切り作業は(正確には枝打ちという)、品質の高い木材を作るために必要不可欠な作業だ。これを怠ると、将来木材になった際、枝があった場所に黒ずみやフシ、ひどい場合は穴があいてしまい、商品にならないのだそうだ。重要なお役目なのである。 しかし、私が枝を切った木が実際に木材になるのはまだまだ先、もしかしたら私がとっくに死んだあとかもしれない。最終的に商品にならない木材もあるのだろうけれど、うまくいけば私が切った木が将来どこかの家の柱になったりするのだ。そう思ってみれば、何やら壮大なプロジェクトに参加している気さえする。反対の見方をすれば、私は長い歴史の歯車のたったひとつといったところなのだろうか。いやはや、スケールがでかい。 今回キャンプは2日間の日程で、一日目は登山(まさかの本気登山)、二日目に枝打ち作業と中年には優しくないスケジュールでありましたが、自然児に返ったかのような伸びやかな気持ちになれたいい日でした。取りつかれたようにナタを研ぎ、取りつかれたように焚き火をし(会話もそこそこに一同火をガン見。なんで飽きないかなあ。)、どろんこだらけになりながらも、「また来たい・・・」と思ってしまう私。ビバ第一次産業。
おひさまと共に起き、労働をして、日が暮れたら家に帰ってご飯を食べ、寝る。本来人間というのは、そういうものなのだよねえ。
| 固定リンク

コメント
山籠りの連休だったのね。
何だかソチラとの距離を感じるよ。
コッチでは手稲山すら雪化粧ーーですから
ビバ!とかチョットウケタ
投稿: kae | 2008年11月27日 (木) 09時34分
ほえー!すごいっ!かなり濃いワークキャンプだね。
火をガン見してるはるまきちゃんの姿が想像できて笑える。
ナタ振り回すのはいい意味でストレス解消になりそ
投稿: AyaJ | 2008年11月27日 (木) 11時19分
お~楽しそう!
でもキャンプ寒かったでしょ?
投稿: | 2008年11月27日 (木) 17時37分
>Kae
北海道はもう雪が積もってるのよね?手稲山って響きがとても懐かしいよー。今年は年末も帰省なしの予定なの。来年、どっかで時間見つけて帰りたいんだけどねー。
>Aya.J
うん。すごい濃ゆいキャンプだったー。ナタなんて普段使わないから最初は緊張だったけど、慣れたらなかなか楽しかったよ。
>?
動いてたら暑くなるんだけど、だまってたらすんごい寒いのよ・・・。寝るときはシュラフに入ってさらに布団被ってました。
投稿: はるまき | 2008年11月29日 (土) 00時51分